書画家 婁正綱の書紀行
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中国大紀行の全50話を、書画家 婁正綱氏が自身の体験をもとに語ります。
日刊ゲンダイ紙面にて好評連載中!

書画家 婁正綱氏
女性書画家。1966年、中国・黒滝江省に生まれる。12歳で書の才能に加えて、知識・知力および記憶力が高く評価され、中国政府より「智力超常児童」として認定。政府より特別教育を施される、中国の著名な書画家達に師事する。以来、その活動は国連やユニセフなどの事業に作品が採用されるなど世界の知識人・文化人等々に影響力を与えている。現在、中国を代表する書画家として、主に日本、中国、米国で活躍している。

Vol.45「遊」
 北京オリンピック観戦のついでに見て回れる観光地として、紫禁城(故宮博物院)や天壇、頤和園のお話をしましたが、実は私が一番皆さんに見ていただきたいのは今回の「胡同」なんです。なぜなら、ここには昔の北京が今も残っているから。人間と人間との親しい関係が息づいているから。
 北京ではオリンピックを契機に新しいビルがどんどん建っていますが、そうしたビルでは隣にどんな人がいるかもわかりません。昔から続いてきた人々の生活や伝統も失われようとしています。しかし私はアーティストして、伝統を守りつつ新しいものを取り入れ、融合させていくことが大事だと常に考えています。だからこそ、昔の北京の街並みを残す「胡同」は貴重な存在であり、大切に守っていかなければならない街だと思うのです。
 私も北京大学で学んでいた頃は、よく「胡同」へスケッチに行きました。そこで描く人々の『生活』は、物や自然を描くのとはまた違った面白さがあります。最近は「胡同『遊』ツアー」なんかもあって、外国の方々に大変な人気だそうですから、皆さんも参加してみてはいかがでしょうか。

出典:日刊ゲンダイ 2008年6月30日

胡同

 北京の町を網の目のように走る細い路地・胡同。朝夕に通る物売りの声。鳩の背に笛をつけて飛ばし、その音を楽しむ鳩笛。かつては皇帝も楽しんだというコオロギ相撲。胡同を歩き、昔なつかしい生活に触れます。

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