書画家 婁正綱の書紀行
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中国大紀行の全50話を、書画家 婁正綱氏が自身の体験をもとに語ります。
日刊ゲンダイ紙面にて好評連載中!

書画家 婁正綱氏
女性書画家。1966年、中国・黒滝江省に生まれる。12歳で書の才能に加えて、知識・知力および記憶力が高く評価され、中国政府より「智力超常児童」として認定。政府より特別教育を施される、中国の著名な書画家達に師事する。以来、その活動は国連やユニセフなどの事業に作品が採用されるなど世界の知識人・文化人等々に影響力を与えている。現在、中国を代表する書画家として、主に日本、中国、米国で活躍している。

Vol.40「海上生明月 天涯共此時」
 福建省は、華僑の故郷として知られています。その華僑たちが海外へと旅立っていった港が、厦門です。ずっと昔から、そして今も、ここから多くの中国人が世界へと飛び出してゆきます。その目的は出稼ぎや留学などさまざまですが、きっと厦門から旅立つ人は皆、この言葉を胸に刻んでいたのではないでしょうか。
「海上生明月 天涯共此時」(海上に明月生じ 天涯此の時を共にす)
 世界のどこにいても明るい月や時間は共にある、という意味の張九齢の詩の一節。情報手段の発達した現代ならいざ知らず、海外に出てしまえばほとんど連絡がとれなくなってしまうような時代に生きる人々がこういう思いを抱いていたことに、私は深い感慨を覚えます。
 こうした華僑のバイタリティーや行動力があって、今の中国の発展もあるのです。華僑は私たち中国人にとって誇りであるといっていいでしょう。
 そしてもう一つ、私が華僑を素晴らしいと思うのは、故郷を大切にすることです。その気持ちの強さは、厦門の街を歩いてみれば分かるはず。海外で成功を収めた人たちの故郷への想いによって発展した厦門をぜひ訪ねてみてください。

出典:日刊ゲンダイ 2008年4月21日

厦門(アモイ)

 ヨーロッパ風の美しい街並みが残る福建省の厦門。福建省は華僑の故郷として知られ、厦門からは多くの中国人が海外へ旅立っていきました。華僑の成功の秘密を客家の村にたずね、故郷を思う気持ちを華僑が寄贈した大学に偲びます。

( DVD 第8巻『海の伝説と西洋の香り』

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