書画家 婁正綱の書紀行
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中国大紀行の全50話を、書画家 婁正綱氏が自身の体験をもとに語ります。
日刊ゲンダイ紙面にて好評連載中!

書画家 婁正綱氏
女性書画家。1966年、中国・黒滝江省に生まれる。12歳で書の才能に加えて、知識・知力および記憶力が高く評価され、中国政府より「智力超常児童」として認定。政府より特別教育を施される、中国の著名な書画家達に師事する。以来、その活動は国連やユニセフなどの事業に作品が採用されるなど世界の知識人・文化人等々に影響力を与えている。現在、中国を代表する書画家として、主に日本、中国、米国で活躍している。

Vol.31「心」
 中国最大の磁器の生産地・景徳鎮は、私もずーっと行きたい、行きたいと思いながら、縁がなくてなかなか行けないでいる街です。なぜ行きたいかというと、それは私に『つくりたいもの』があるから。
 私は、書も絵も、磁器も、芸術という意味では同じものだと思っています。一生懸命技術を磨いて、表現する。
 それは陶芸作家も書画家も、表現方法が違うだけで、その『心』は相通じるものがあると感じます。
 さらにいえば、技術を磨くことは誰でもできますが、問題はその後、と私は考えます。書であれ、磁器であれ、すべての芸術作品には作者の人生が表れる。それを個性といってもいいでしょう。懸命に磨いた技術の上に、その人の生き方、そして『心』が投影されて、はじめて芸術となりえる。だから、「技は『心』」。これが私の持論です。
 景徳鎮にしても、何千年にもわたり受け継がれ磨き上げられてきた技術の上に、今を生きる陶芸作家たちの『心』が加わり、伝統を守りつつも新しいものがどんどん生まれ、ここ数年でずいぶん変わったと聞きます。そう聞けばますます景徳鎮へ行きたくなりますよね。
 ところで私が景徳鎮でつくりたいものとは何か? それは次回にお話しましょう(笑)。

出典:日刊ゲンダイ 2007年12月3日

景徳鎮の磁器

 中国最大の磁器の生産地・景徳鎮。良質な土を産することから、元代以後、歴代王朝の御用窯が造られ、磁器の都として栄えてきました。「粉彩(ふんさい)」と呼ばれる清代に発達した彩色技術を受け継ぐ作家の繊細で華麗な絵付けを追います。

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