書画家 婁正綱の書紀行
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中国大紀行の全50話を、書画家 婁正綱氏が自身の体験をもとに語ります。
日刊ゲンダイ紙面にて好評連載中!

書画家 婁正綱氏
女性書画家。1966年、中国・黒滝江省に生まれる。12歳で書の才能に加えて、知識・知力および記憶力が高く評価され、中国政府より「智力超常児童」として認定。政府より特別教育を施される、中国の著名な書画家達に師事する。以来、その活動は国連やユニセフなどの事業に作品が採用されるなど世界の知識人・文化人等々に影響力を与えている。現在、中国を代表する書画家として、主に日本、中国、米国で活躍している。

Vol.21「地」
 トルファンには、1987年に行きました。私の大学時代の友人にウイグル族出身の人がいて、彼女に案内してもらいました。
 そこでの印象は、あまりいいものとはいえませんでした。なぜなら、ほとんど草も木も生えていない砂漠の中、あまりにも過酷な環境に愕然としてしまったのです。いま、私が住んでいる都会とはあまりにもかけ離れた、とても人間が住めるとは思えない「地」。しかし、そんな厳しい土地でも、人々はずっと昔から暮らし続けてきたのです。そんな“人間の命の強さ”に深い感動を覚えます。
 その後、テレビでもトルファンの人々の暮らしを紹介している番組を見ました。1杯の水を遠くまで延々と運ぶ子供の姿を見て、よりいっそうその思いを強くしました。
 私はそこに、“命の種”を見いだします。草や木の種を植えるのと同じように、人は“命の種”を植え続けます。たとえどんなに厳しい「地」であろうとも。そうした“命の種”を育む「地」の一文字を、人間の命の強さへの思いを込めて描きました。

出典:日刊ゲンダイ 2007年7月2日

トルファン

 シルクロードの原住民であるペルシャ系の人々が築いた交河故城。漢族の王のもとで多民族が暮らした高昌故城。そして、9世紀にこの地にやってきたウィグル族の暮らし。様々な民族が織り成すオアシス都市の歴史を辿ります。

( DVD 第5巻『シルクロードと内モンゴル』

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