書画家 婁正綱の書紀行
ホーム 8つのポイント 全50話 大解説 浅田次郎氏も大絶賛 ダイジェスト・ムービー DVDご購入 撮影秘話 オリジナル壁紙
中国大紀行の全50話を、書画家 婁正綱氏が自身の体験をもとに語ります。
日刊ゲンダイ紙面にて好評連載中!

書画家 婁正綱氏
女性書画家。1966年、中国・黒滝江省に生まれる。12歳で書の才能に加えて、知識・知力および記憶力が高く評価され、中国政府より「智力超常児童」として認定。政府より特別教育を施される、中国の著名な書画家達に師事する。以来、その活動は国連やユニセフなどの事業に作品が採用されるなど世界の知識人・文化人等々に影響力を与えている。現在、中国を代表する書画家として、主に日本、中国、米国で活躍している。

vol.15 「浮雲遊子意落日故人情」
 浮雲は旅人の心を、落日(夕陽)は旧友の思いを表す。李白の詞の一節です。なぜ今回、この言葉を描いたのかというと、私は烏鎮を訪れるとなぜか、自分は旅人、という思いが強くなるんです。それもただの旅ではなく、人生の旅。生きていること自体が旅である。という意味での旅人ですね。
 烏鎮は、水墨画を描く人の間でも人気の町。私もスケッチをしに行きました。また、中国の昔のドラマなどでもよく使われます。やはり江南の原風景がそこにあるからでしょうね。都会では決して見られない景色は、まるで異次元の世界のよう。もしかしたら私は前世でここに暮らしていたのではないか、という気さえしてきます。それは上海にも、蘇州や杭州にもない独特の世界。道行く人はみな旅人。変わらぬ景色の中、彼らの魂はどこへ行き、何を残すのか。そんなことをつい考えさせられてしまうのが、烏鎮なのです。

烏鎮・南潯・西塘
 江南の歴史や景観を語るうえで欠かせないのが運河である。その運河沿いに点在するのが「水郷鎮」。「鎮」とは、商業や手工業に携わる人々がつくる町のこと。生糸の商いなどで財を蓄え、大都市にも負けない豊かな文化をつくりあげてきた。
 その中でも「烏鎮」は、“名は鎮といえども、都の勢いを持つ”と謳われたほど繁栄した。運河に面した商店や住宅。その屋根を飾るのが「うだつ(うだつ)」である。もともとは火事の延焼を防ぐためのものが、やがて家の豊かさを表す装飾となった。“うだつが上がらない”という言葉はここから来ている。
 烏鎮をはじめ水郷鎮の繁栄は、文人や庶民の社交場であった「茶館」に象徴される。茶館はまた、商人が取引や情報交換を行う場でもあったため、扱う商品ごとに決まった茶館があったという。子牛の皮でつくった人形を絹のスクリーンで操る「皮影戯」は900年近い歴史を持ち、藍染などの手工業も発展。「崑劇」はなんと1600年にもわたり上演されてきた。密やかに奥深い文化を育んできた水郷鎮は、江南の懐の深さを感じさせる。
出典:日刊ゲンダイ 2007年4月2日
( DVD 第3巻『江南に風雅を愛す』

DVDのご購入
「中国」の全てを凝縮した感動の映像を
DVD 全10巻に収録。

DVD本編の映像をダイジェストにまとめた
サンプル版をお楽しみください。
ページの先頭に戻る
 
Copyright(c)中国大紀行製作委員会.All rights reserved 中国大紀行製作委員会についてサイトのご利用についてサイトマップお問合せ